茨城県水戸市内 国際観光ホテル

グランドピアノ 傷修復研磨 ⇒ 大調和

Ⅰ. 問合せの背景

「中野さん グランドピアノの傷って

 どうしたらいいの?」

  

 

ある日の帰り、目の前に懐かしいバスが。

『1335』ナンバーも同じ。

 

以前(3年半位)、茨城県水戸市内にある

国際観光ホテル様にて真鍮の壁を磨かせて頂きました時に見かけたバスです。

 

「水戸で待ってるね!」

また呼んでくれるのかな?

 

その翌朝、真鍮の時の元請氏で、

当ホテルでの内装工事に立会中の方から

冒頭の内容の電話が来ました。

 

何でも、クロス職人さんが傷を付けたと

ホテル側から指摘があり、

「いやうちじゃない」「お宅だ」論争中

だそうです。

 

 

 


施工前の様子

Ⅱ. 研磨 or 塗装?

ピアノ最表面のクリア塗装面の

範囲で治まる傷なら研磨でいけるし、

下の木まで及んでいれば研磨では無理。

 

ピアノの最表面は普通ポリエステル樹脂

での塗装だそうで、ウレタン樹脂よりも

膜厚があるから大丈夫では?

 


Ⅲ. 研磨

ポリエステル樹脂を磨くのは初めてで、

難しかったです。

 

「自分は研磨を全くわかってなかった!!」

 

ステンレス研磨の追究から始まり、

今に至るまでの時間の中で何度よぎったか知れないこの背筋の凍る体験。

 

そして、掴んで、気持ちが安定したら、

これは『甦生』の概念 発現の機会だ、

と気づいたので、

 

この『トラブル』を、

ピアノ精 顕現 + 関係者大調和 =『甦生』

のありがたい『縁』として実相化

することにして、

 

全部磨き治しました。

 


Ⅴ. 完了

思い返すと、そういえば確かに、

非常に敵対的ムードでした。

元請氏の神経衰弱ぶり、現場監督の猜疑の目に帰趨を伺う野次馬の横目・・・

 

この傷(疑惑)のおかげで、

ピアノ全面が磨かれる機会となった。

『ピアノの精』は喜んでくれたと思います。

 

最後はホテルの黒服の偉い方々から

最敬礼の感謝とねぎらいを頂き、

元請氏の安堵の表情、関係諸氏の

一切が水に流れた証拠の笑顔に見送られ

 

感動したアシスタントは悲鳴をあげて?

つまずいて、身体を水平にして、しばしの間

宙に浮かんで、そしてこけてました。

 

曰く 百尺竿頭『跳』一歩